【小島さん】

 三重県名張市出身で東京都在住の小島正行さん(63)の水彩画個展「欧州の中世に憩うⅡ」が、4月29日から5月8日まで同市丸之内の「ギャラリエ縁」(小島結納品店内)で開かれる。入場無料。

 会社勤めをしていた2004年にオーストリアのザルツブルクを旅行で訪れた際、現地の画家が描く絵を目にし、中世建築の持つ独特の品格や美しさ、それらを淡く抒情的に表現する水彩画に魅了された。帰国後、現代アート作家の菅沼荘二郎氏に師事し、創作に取り組んできた。

「点描」で表現

 本格的に活動を始めたのは19年の退職後で、欧州東部を中心に、橋や教会、城などの中世建築を主なモチーフとして、複雑な色彩を表現できる「点描」の手法で取り組んできた。今回は、20年の同ギャラリー開設時に第1回の企画展として自身の作品を披露して以来の個展となる。

 昨今は新型コロナの影響でヨーロッパに出向くこともかなわないが、以前から撮りためた約1500枚の写真を掘り起こし、記憶をたどりながら描いた12点を展示予定。小島さんは「欧州東部は佳景の宝庫で、中世の橋や教会の多くは修理されながら現在も機能している。童話で親しんだ世界そのもので、ノスタルジアや癒やしを感じてもらえば」と話した。

 展示時間は午前10時から午後4時。感染対策のため、来場には事前連絡が必要。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・63・0919)まで。

2022年4月23日付818号16面から

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