三重県伊賀市別府の「伊賀市ミュージアム青山讃頌舎」で春の特別展「穐月明の愛した仏‐龍谷ミュージアムのガンダーラ仏里帰り‐」(伊賀市文化都市協会主催)が4月22日から5月22日まで開かれる。

 全国的に人気を博しながら2017年に87歳で亡くなった水墨画家の穐月さんは、多くの仏教美術品を収集していた。ギリシャ、ローマの影響が強い仏像の原点インド・ガンダーラから日本、中国の品まで多岐にわたるが、多くは生前に龍谷ミュージアム(京都市)や伊賀市に寄贈・寄託されている。

 今回はこれらの仏像も“里帰り”し、計32点が公開される他、穐月さんの仏画十数点も展示される。穐月さんの長男で学芸員の大介さんは「世界最古の仏でありながら、最も美しい仏を見てもらいたいのと、インドの最初のガンダーラからシルクロードを経て、中国や日本に入る間に変遷、神格化されていく流れも体感してほしい」と話した。

 時間は午前10時から午後4時30分(入館は同4時)まで。火曜休。入館料は一般300円、高校生以下無料。

 5月14日午後1時30分からは、青山ホール(同阿保)で、龍谷ミュージアム初代館長の宮治昭さんによる講演「仏像のふるさと ガンダーラ美術をたずねて」(要予約)、また期間中の毎週日曜午後1時30分からは、同ミュージアム展示室で大介さんによるギャラリートーク「仏への思い」(先着15人)がある。

 問い合わせは同協会(0595・22・0511)へ。

2022年4月9日付817号6面から

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