奈良・東大寺二月堂の「お水取り」(修二会)で使用される松明(たいまつ)を毎年寄進する三重県名張市の「伊賀一ノ井松明講」の講員らは4月13日、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた「松明調進行事」を1か月遅れで開催した。
700年以上続く調進行事。例年、講員や一般参加者らが、極楽寺(赤目町一ノ井)の近くの山から切り出した松明を、徒歩やバスなどで届けていた。行事は3月12日に予定していたが、今年は昨年と同様、2月11日に組み上げた松明を同寺で保管し、4月中旬に車で届けることにしていた。
この日、早朝から同寺に集まった講員ら11人は、中川拓真住職による道中安全祈願の法要の後、5荷の松明を軽トラックに積み込み、車3台に分乗して東大寺へ向かった。
法要後、中川住職は「東大寺へ寄進したとされる『道観長者』の思いと皆さんの願いを乗せて、運ばせて頂く」と話し、森本芳文講長は「今年も続けられてホッとしている」と話していた。
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