「偶然の形」生かす陶芸　伊賀市の谷本さん　9日から作品展

　布のような「ドレープ（ひだ）」が特徴の作品を手掛ける三重県伊賀市三田の陶芸家、谷本由子さん（69）による作品展「～波動～Undulation」が、同市上野丸之内のギャラリー是空で4月9日から17日まで開かれる。時間は午前11時から午後6時まで。入場無料。

　広島に生まれ、中学・高校と油絵に親しんだ。大学生時代に染色を専攻し、卒業後は銅版画を学ぶために渡仏。結婚を機に現在の地へ移り住み、陶芸家の夫の影響もあり、作陶に没頭した。

　展示作品は、大小さまざまなオブジェを中心に50点ほどを予定。青や白に彩色を施した波のような動きのある作品が会場を飾る。

　オブジェは、薄く伸ばした板状の土を型にかぶせて形を作るそうで、完成形をイメージせず、「偶然できた形」を生かしているという。

　谷本さんは「その場にあるだけで、周りの空気を変えるような作品。自然とできた形の面白さを味わってほしい」と来場を呼び掛けた。

　問い合わせは同ギャラリー（0595・21・8818）へ。

2022年4月9日付817号7面から