【おはぎちゃんとともに自作のグッズを紹介する榊原さん(右)と峰さん=名張市南町で】

 小さくて耳が短いのが特徴の品種「ネザーランドドワーフ」のウサギを飼う、三重県名張市すずらん台東の榊原純子さん(38)。「服がないから自分で」と作り始めたウサギ用の服やグッズが全国の愛好家から人気だ。

 8年前、「家を建てたからペットを飼いたい」と思い、SNSで友人がウサギを飼っているのを知ったのを機に飼い始めた。毛がミルクティーカラーだったことと、日本の名前が良いと榊原さんの母親が「おはぎちゃん」と命名した。

おはぎちゃん

「うさんぽ」で増える「うさ友」

 一緒に散歩する「うさんぽ」の様子をブログで紹介し始めると、「うさ友」も増えていった。翌年夏、「服を自分で作りたい」と決意。裁縫の経験はほとんどなかったが、母が作った型紙で、好きな生地、好きなリボンを用い、ミシンで制作してみた。

 時間はかかったが、出来栄えが良く、着せてみると「めちゃくちゃ可愛かった」。これに気分を良くし、次々と制作してはブログにも掲載。6年前から、ブログのコメントが増え、ビーズのリードや専用の座布団などグッズの種類も増えていった。

 淡い色が好きな榊原さんの優しい作品に魅せられ、インターネットでつながった3人で5年前にチーム「otomorabbit」を結成。年に3回ほど、大阪など都市部で開かれるイベントに出展し、ネットショップも開設した。

 そんな中、近くに住む幼なじみの峰麻里さん(39)から「地元でも知ってもらえるよう、イベントに出てみない?」と声を掛けられた。峰さんが市経済好循環推進協議会のスタッフという縁で、桔梗が丘商店街で開催され、同協議会も応援する「おひさま市場」に今年になって出展。一緒に参加したおはぎちゃんの愛くるしさと花冠と服がセットになるなど、「女子力高め」というグッズが評判を呼んだ。

 「飼ってみたらウサギって可愛かった。自分好みの服を作って着せたらもっと可愛い」と榊原さん。これからは峰さんともタッグを組み、地元活性化にも関わっていくつもりだ。

2022年3月26日付816号3面から

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