【助手席に乗せたHANABIと水谷さん=名張市夏見で】

 犬だけにフォーカスを当てて写真を撮っている、三重県名張市つつじが丘南の会社員、水谷健二さん(64)は「幸せそうな、楽しそうな『わんこ』を撮る」のが信条。愛犬家である水谷さんの写真には愛情があふれている。

 22年前に初めてハスキーとサモエドのミックス犬「ジョナ」を飼った。2年後から、ブログ掲載のために愛犬の写真を撮り始めるようになったという。

 当初はジョナだけを撮影していたが、公園やドッグランで出会う「友だちわんこ」の写真も撮り始め、飼い主に送ってあげるようになった。「撮影技術を上げる練習のためだった」というが、多い時は1日1千回以上シャッターを押したこともあった。

 犬たちの自然な姿を撮るため「躍動感がある」「幸せそう」と飼い主たちも喜んでくれ、技術も上がったと喜ぶ。ほとんどの犬種は撮ったそうで、「犬との生活でカメラも始めることができ、人生観が変わった」という。

 現在はジョナから数えて3匹目となるゴールデンレトリバーの「HANABI」(雄、4才)と暮らす。名張市の納涼花火大会の日に生まれたことから名付けた。なかなかのやんちゃぶりで、「知能犯」だと笑う。

 オープンカーに乗るのが大好きで、毎週末、近くの公園やドッグランなどに車で繰り出す。特に上野森林公園(伊賀市下友生)にある「陽だまりの丘」を爆走するのが好きらしい。

老いていく姿も

「生まれた時から撮り続けてきたので、HANABIの老いていく姿も忘れないようずっと撮ってあげたい。できるだけたくさん残してやりたい」と水谷さん。「飼い主と愛犬の間をカメラでつなげるのが僕。ぶれた写真でも愛している人が撮るのが一番いい」と笑顔を向けた。

2022年2月26日付814号2、3面から

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