【展示作品を紹介する谷本さん=伊賀市三田で】

 「新しい伊賀焼の形を」。三重県伊賀市を拠点に活動する陶芸家の谷本景さん(73)による作品展「古代から」が、同市上野丸之内のギャラリー是空で2月19から27日まで開かれる。時間は午前11時から午後6時まで。入場無料。

 同市三田で「三田窯」を構える谷本さんは、父・光生さんの背中を見て幼少期から伊賀焼になじんだ。1972年には渡仏して銅版画を学び、現地で陶芸を指導するようになってからは「陶芸の方が自分に向いてる」と帰郷。以来、地元の土にこだわった伊賀焼を東京やフランスなど国内外を問わず発表している。

 地元伊賀での個展は5回目。展示するのは、弥生時代の銅鐸から着想を得たオブジェや鮮やかに彩色した陶板など約40点。完璧な形を作らず、出土品のような欠けた部分や朽ちた状態を、表現として作品に採り入れたという。

 「伊賀焼の伝統にとらわれず、自由に思うままに表現している」という谷本さん。「想像を膨らませながらそれぞれの視点で見てほしい」と思いを語った。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・21・8818)まで。

2022年2月12日付813号16面から

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