【伊賀署からの感謝状を手にする冨沢さん(右)と上田さん(左)=伊賀市平野北谷で】

 三重県警伊賀署は12月20日、特殊詐欺被害を未然に防止した北伊勢上野信用金庫の城北支店に勤務する冨沢智美さん(46)と上田紘子さん(41)の職員2人に感謝状を贈った。

 同署によると、今月7日午後5時ごろ、70代の女性客が来店し、冨沢さんに「市職員から口座に給付金を振り込むのでATM(現金自動預け払い機)に行くように言われた」と申し出た。冨沢さんは女性が書き留めたメモを確認しながら上田さんと連携。女性に市職員と名乗った男は実際に存在せず、手口からも詐欺の可能性があることから警察に通報した。

 女性が幸運だったのは、同支店は当時、店舗正面入口が工事中で、ATMコーナーには職員らの顔が見える時間外窓口から店舗内に入る必要があり、相談することができた。女性宅には同日午後3時ごろ、男から2万円の給付金を振り込むので口座番号と携帯電話番号を教えるよう電話があり、その15分にも別の名前を名乗るコールセンターの男から連絡があった。

 贈呈式で山澤正和署長は「管内では残念ながら特殊詐欺の被害は件数、金額ともに増えている。その中で、今回の被害防止はありがたい。これからも身近な声掛けやちょっとした気付きを続けてほしい」と感謝を述べた。冨沢さんは「メモを残してくれていたのが大きい。一人でも被害に遭うのを防ぐことができて良かった」と話した。

 同署管内で今年発生した特殊詐欺被害は11月末現在で8件(昨年同期比6件増)、被害総額約2350万円(同約2110万円増)に上っている。