【森中市議の質問で答弁する市の幹部職員ら=伊賀市議会議場で】

 三重県の伊賀市議会12月定例会の一般質問は2日目の9日、森中秀哲市議(59)=草の根・無所属フォーラム=が「情報提供された不適切と思える事例を取り上げる」とし、市が公共工事の競争入札を回避するため、意図的に分割発注し随意契約した可能性を指摘、関係部署に説明を求めた。

 森中市議によると、市内のある業者が「市の担当者から他の2社の見積書を入手して一緒に提出するよう口頭で求められた」という事例を挙げ、「事実だとすれば、極めて不適切な運用だ」と問題視した。情報公開で請求した資料にも、「129万8000円で落札した案件で見積り合わせに参加した他の2業者が上限の130万円を超える金額を提示していた」と指摘。市の工事発注基準では、随意契約できる建設工事は予定価格が130万円以下などと定めている。

 一般質問で具体的に取り上げた随意契約は、市営住宅の修繕工事(住宅課)や上野総合市民病院施設の電気工事(病院総務課)、廃止された保育所敷地内に埋設されたオイルタンクの廃止工事(保育幼稚園課)など3部署の10件。調査対象は金額が30万円以上130万円以下の複数社による見積り合わせによる工事契約で、2020年度157件、21年度の10月までの68件の計225件をリスト化した。

 取り上げた10件はいずれも、見積り取得日が近く、工事場所が近接し、工事内容が類似している同一部署が契約を担当していた。答弁では建設部長、副院長、健康福祉部長の3人が工事の経緯などを説明し、競争入札の回避についてはそれぞれ否定した。

 また、一般質問を通告した市議を対象にした内容確認の事前聞き取りで、森中市議が職員から情報源を明かすよう求められたことを明らかにした。6日夜にあった総務部長との電話でも「『その質問をされたらこっちは情報源をお示しくださいと尋ねるしかない』とおっしゃった」と指摘。認識を問われた総務部長は「そう受け止められたということであれば、お詫び申し上げる」と陳謝した。

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