【歴史本を紹介する澤田さん夫妻】

 小学生の主人公がタイムマシーンに乗って過去を旅する出来事を平易な言葉でつづった手作りの歴史本「みはたっ子 次郎と一福のタイムトラベル“名張の歴史の旅”」など4冊を、三重県名張市美旗町南西原の澤田二郎さん(70)が相次いで執筆、市立図書館(桜ケ丘)へ寄贈した。

 いずれもA4サイズで、100から150ページ前後。装丁は妻の恭子さん(70)が担当した。

 1冊目のみはたっ子は、美旗小6年の次郎と友人の一福、柴犬の太郎が、次郎の祖父が造ったタイムマシーンに乗って、古墳時代や戦国時代の名張へ飛び立つ物語。美旗古墳群の一つ・馬塚古墳の建設に立ち会ったり、天正伊賀の乱で戦国武将・織田信長が、滝川氏城から赤目の柏原城まで馬に乗って向かい、約3万人もの織田軍に歓迎されるシーンなどを子どもの視点で書いている。

ユーモラスな文体

 2冊目の「安政伊賀上野大地震」は、近大高専5年に成長した次郎らが再びタイムマシーンに乗り、江戸時代の1854年に発生した大地震に遭遇。救援活動にも参加する話だ。半年後には東海大地震と南海大地震も頻発し、伊賀地域にも多くの死傷者が出たと伝えられている。

 澤田さんは「前年の53年には黒船が現れて政治不安に陥り、そこに大地震が頻発、更にコレラが流行したという大変な時代。この名張にも大地震があったこと、疫病にどう打ち勝ってきたかを大学生や高校生に知ってほしい」と話す。

 3、4冊目は、昨年春に執筆した「漫才で語る名張の歴史」の続編。前作同様、いずれもユーモラスな文体でつづっている。

 澤田さんは、これまでに訪れたインドやネパールなどの古代都市の旅行記を本にするほどの歴史好き。現在も2週間ごとに図書館から数冊の本を借りて研究している。こうした経験と研究に基づき、澤田さんの独自の目で名張の歴史を見つめ、執筆する毎日だ。

 恭子さんは、地元の「語り部の会」のメンバーとして小学生に史跡などを案内しており、「一読者として私も古代ロマンを楽しんでいる」とニッコリ。

 現在、澤田さんはクイズ形式で名張の歴史を学ぶ新しい本を執筆中で、創作意欲はますます盛んだ。

2021年11月6日付807号 25面から