【琵琶滝前から要救助者役を担架で搬送する消防隊員ら=名張市赤目町長坂で】

 紅葉見物などで入山者の多い行楽シーズンを迎えた、三重県名張市赤目町長坂の赤目四十八滝渓谷などを会場に、名張市消防本部と県防災航空隊の合同訓練が11月30日行われ、消防隊員らが連携し、渓谷内から要救助者役を担架やヘリコプターで搬送した。〈YouTubeで動画を見る(https://youtu.be/fRGMVxj9Lqg)〉

 この日の訓練には、市消防本部と同航空隊から約30人が参加。午前10時前、同渓谷終点の出合茶屋から活動隊が入山し、川沿いに約1・5キロ下った琵琶滝付近で、左脚と胸部を負傷し自力歩行できない設定の要救助者役を救助。防災ヘリが降下できる広さのある約150メートル下流の夫婦滝付近まで移動した。

 同11時すぎ、消防からの要請を受けて出動した防災ヘリが上空へ到着し、何度か降下を試みた隊員が担架ごと機内へ引き上げた。その後、約15キロ離れた同市新田のみはたメイハンランドに搬送して救急隊に引き継ぎ、開始から約3時間後に訓練は終了。渓谷内では、防災ヘリ接近時に入山者の誘導について消防と航空隊で情報共有しづらい場面もみられた。

上空の防災ヘリに降下位置を知らせる県防災航空隊の隊員=同

 訓練終了後、名張消防署の岩江由彦副署長は「無事に事故無く訓練を終えられて良かった。状況や条件は季節などによって変わることも多いが、出動があった場合に備えて今回の訓練の反省点を生かしたい」と総括した。

 市消防本部によると、2014年から現在までに同渓谷内での救助事案は計36件発生しており、10件以上発生した年もあるという。