【自宅にある作品の数々を披露する武村さん=伊賀市小田町で】

 ステンドグラスキルトや刺繍(ししゅう)のタペストリーなど、アート作品に囲まれて暮らす、三重県伊賀市小田町の武村勢津子さん(85)。どれも丹精込めた手作り品だ。

バラをモチーフにしたステンドグラスキルトの一部分

 若いころはソフトボールや綱引きなどで活躍し、夫の欣二さん(85)も「スポーツウーマンのイメージで、ハンドメイドが得意とは知らなかった」とか。

 保育園に勤めていた約50年前から、かばんやポーチなどを作り、同僚にプレゼントしたり、園に飾ったりと喜ばれていた。その後、パッチワークや刺繍なども手掛けるようになった。

 書物で得たアイデアを自己流にアレンジし、独学で腕を磨いた。今では大好きな花柄を中心に、浮世絵などの和柄まで100点以上が、部屋や階段の壁など自宅の至るところに並ぶ。大きなものは2㍍四方もあり、どの作品も色使いが明るく、柄が大きいため、訪れた人からは「元気が出る」と人気だ。

一番の応援団は「夫」

 そんな中でも、バラをモチーフにしたステンドグラスキルトが一番大変だったそうで、肩に湿布を貼るなどして痛みをこらえながら完成させたそう。

 「これとこれ、どうしたらいい?」と、相談相手の欣二さんは一番の“応援団”でもある。武村さんは「いつまでも作り続けたい」と笑顔を向けた。

2021年8月14日付801号2面から

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