【メインにしたピザ窯でピザを焼く西さん=伊賀市千歳で】

 自身で内装を手掛け、念願の飲食店を開いた三重県伊賀市富永の西哲平さん(34)。シンプルな造りだが、思いが詰まったこだわりの店内に仕上がった。

西哲平さん

 上野商業(現・伊賀白鳳)高校から、県内の調理専門学校へ進学。2年間、和、洋、中、菓子の基礎を学んだ後、1年間、桑名市の飲食店で修業を積んだ。その後、「いずれは自分の店を」という夢を持って伊賀に戻り、機会をうかがいながら市内の店で腕を磨いた。

 今年3月、インターネットで同市千歳にある空き店舗を発見。思い描いていた理想にぴったりの物件で、「このタイミングは逃せない」と独立を決意したという。

 5月になって、仕事の合間に改装を始めた。ピザをメインにした店にしたいと、主役ともいえる「ピザ窯」の位置を軸に店内レイアウトを考案。換気扇の穴開けや煙突の設置も自ら行い、木製のカウンターは落ち着いた色に塗り直した。しっくい調となった壁は塗るのに苦労したといい、夜中まで作業を続けたことも。

 カウンター内の壁は黒板ペンキを塗り、メニューボードにした。紙ナプキンを入れる小物も空き缶を再利用して作った。通りに面した大きな窓には、絵心のある友人がピザを食べる印象的な絵を描いてくれたという。

 また、店内には父親が趣味で撮った地元の風景写真や、友人の絵を飾った。こうして7月初旬、「窯焼きキッチンペレット」を開店。プレオープンの日には、家族や親類、友人や世話になっている人たちが駆けつけ、開店を祝ってくれた。

 西さんは「今後も地元の人が集える場所にしたいという信念は変わらない。お世話になった人たちに感謝を忘れず頑張っていきたい」と話した。

2021年8月14日付801号21面から