【採火した種火をランタンに灯す長谷社長(左)=伊賀市丸柱で】

 8月24日から開催される「東京2020パラリンピック」を前に、全国各地で聖火を集める採火式が始まっている。三重県内では29市町で実施され、伊賀市では13日、同市丸柱の伊賀焼の窯元「長谷園」で開かれた。

 聖火は日本各地の地域文化を生かした独自の方法で採火され、各都道府県で集火した後、東京で1つに統合される。同市では、国の伝統文化である伊賀焼の窯元で、知的障害がある人の生活指導や技能訓練などの事業に取り組んでいる同園が推薦された。

 この日は、採火者である長谷製陶の長谷康弘社長(51)が窯から火を採り、ランタンに灯した。燃料の薪は、油分が多く燃えやすいという地元産のアカマツを使用。採火に使われた窯は、約40年前に製造された4連房の登り窯で、現在は年に1度だけ火入れをし、酒器や花器、茶道具など300点を7日から8日で焼き上げる。

 長谷社長は「感動と勇気を東京から世界に伝えてもらいたい」と話した。聖火は「伊賀陶(すえ)の火」と名付けられ、「阿山B&G海洋センター」(伊賀市川合)で14日の午前10時から午後3時まで展示される。

 県内の聖火は、15日に県総合文化センター(津市)で集火され、その後、統合した火を東京に送り出す出立式が開かれる。