三重県伊賀署は8月12日、伊賀市内に住む60代のパート女性が現金約84万9000円をだまし取られる特殊詐欺の被害に遭ったと発表した。市内では同日、同様の『アポ電』と呼ばれる予兆電話を数件確認しているという。

 発表によると、6日午後4時40分ごろ、女性宅に同市役所職員を名乗る男から電話があり、「介護保険料の払い戻しがある。6か月前に通知が届いていないか」などと言われ、更に10分後には金融機関のカスタマーセンターを名乗る男から払い戻しの手続きするためATM(現金自動預け払い機)に行くよう電話で指示された。

 女性は自宅から市内の金融機関に移動。教えられた連絡先に電話し、男から言われるがままATMを操作して、最初にかかってきた電話から約40分後に現金を振り込み、だまし取られた。警察には10日になって相談があった。

 同署管内で発生した特殊詐欺は今年に入って5件目。被害は計約650万5000円に上っており、警察は「『お金を返すので、ATMに行って』は詐欺です。ATMで還付金は受け取れません」と住民に注意を呼び掛けている。

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