【伊賀白鳳-稲生 3回表、5点目となる犠飛を放った中森君(手前)を迎える伊賀白鳳の選手たち。中森君はこの日4打点=伊勢市楠部町のダイムスタジアム伊勢で】

 第103回全国高校野球選手権三重大会(三重県高野連、朝日新聞社主催)の、前日に降雨のため中止・ノーゲームとなった1回戦5試合が7月13日、県内2会場で行われた。春季県大会で伊賀地区第1代表だった伊賀白鳳は持ち前の打力を発揮し、計16安打で稲生に9‐1(7回コールド)と勝利。同2位だった神村学園伊賀は伊勢工に8‐11で競り負け、昨春の創部以来の県大会初勝利はならなかった。

 伊賀白鳳は初回、池山誉之君(2年)、中森悠斗君(3年)の適時打などで3点を先制。3回にも廣瀬元紀君(同)の右越え三塁打、中森君の犠飛で2点、4回は池山君のスクイズ、中森君の2点適時二塁打などで4点を加え、差を広げる。先発の廣瀬君は3回まで毎回得点圏に走者を許すが、5回まで無失点。5、6回の満塁機を生かせず追加点が奪えない中、6回に1点を返されるが、7回は継投で序盤のリードを守りきった。

 試合後、主将の天津祐人君(3年)は「初回に自分たちの形で先制でき、投手(廣瀬君)も低めに集めて抑えてくれた。終盤の満塁の場面で得点できなかったのは課題」、6回1失点の廣瀬君は「ベンチが良い雰囲気を作ってくれたので、暑い中でも打たせて取るテンポの良い投球ができたと思う」と振り返った。

伊勢工-神村学園伊賀 1回裏、4番・澤田君がうまく合わせて左前に運び、同点の適時打に=同

 神村学園伊賀は1年生右腕・増田光君が先発。1点を先制された初回、澤田佳大君(2年)の適時打、増田君の二塁打で逆転するが、2回に2点本塁打を浴び、3回も満塁から2点適時打、4回は守備の乱れなどで3点を献上する。5点を追う4回に大山歩夢君(同)の犠飛、5回に澤田君の適時三塁打、6回にも内野安打などで徐々に差を縮め、1点差に迫るが、7回に失策絡みで2点を与え、終盤は勢いを封じられた。

 坂田将太監督は「四死球からの失点や守備の面など、練習してきたことがうまく出せなかった。差を広げられてからも、全員で1点を取りに行こうという流れができたのは良かったと思う」、主将の高田湧希君(2年)は「すぐに取り返せる打線の勢いがあったので、『取られても盛り上げていこう』と声を掛けていた。序盤に3人で打ち取れるイニングを作りたかったが、なかなか自分たちの流れにならなかった」と話した。

 この日で1回戦32試合が終了し、伊賀地区では上野、近大高専、伊賀白鳳が2回戦に進んだ。

※試合結果の詳細は、伊賀・名張の高校野球応援ブログ(http://blog.livedoor.jp/iganabari_baseball/)に掲載(一部準備中)

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