三重県名張市は6月21日、新型コロナワクチンの個別接種を実施している市内の医療機関で、本来廃棄する残液の入った使用済みワクチンの容器に誤って生理食塩水を加えて希釈し、65歳以上の高齢者30人に薄めたワクチンを接種したことがわかったと発表した。21日夕方時点で接種後に健康状態に変化があった人はいないとみられ、当該医療機関が21日夕方までに改めて30人に連絡を取り、再度接種を実施した。市では引き続き健康観察を実施するとともに、再発防止に向けた注意喚起を行う方針。

 市健康・子育て支援室によると、使用したワクチンはファイザー製で、容器1本で6人への接種が可能。この医療機関では18日午前、高齢者36人に2回目のワクチン接種を行った後、使用済みのワクチン容器6本を誤って冷蔵庫に保管。午後に予定していた30人への2回目接種用の容器5本(未使用)も冷蔵庫内にあったが、手前にあった使用済みの6本を取り出し、余ったワクチンを生理食塩水で更に希釈して使用したとみられる。30人への接種後、使用した容器の本数が合わないことに気付いたという。

 市の担当者は「使用済み容器を冷蔵庫に戻すことは想定していなかった。間違いを防ぐためにも、使用済み容器はただちに廃棄してほしい」と、接種を実施する医療機関へ呼び掛けた。また、医療機関から市への連絡は21日昼ごろだったことを受け、市の業務時間外に医療機関から市へ連絡する手段については「市の担当者直通の連絡先を医療機関に伝え、連携が取れるようにしたい」と説明した。