【練習試合で打席に立つ森田君=桜井市笠の桜井リトルシニアグラウンドで】

奈良のチームで中軸 長打力と勝負強さ「本場でフルスイングを」

 7月下旬に米国で開かれる中学硬式野球の国際大会「MCYSA全米選手権」に出場する日本代表メンバー18人に、奈良県のチーム「桜井リトルシニア」に所属する三重県伊賀市立霊峰中3年の森田陽斗君(14)(同市山畑)が選ばれた。持ち前の長打力と勝負強さでチームの中軸を任される外野手は「支えてくれている皆さんへの感謝を忘れず、野球の本場で、自分らしいフルスイングをしてホームランを打ちたい」と意気込んでいる。

森田陽斗君

 小学5年からプレーした「ふたば少年野球クラブ」では県大会や全国選抜大会で優勝も経験し、チームメートの北口陽翔君(城東中3年)、池住一輝君(同)とともに、関西圏で強豪として知られる桜井へ入団。週末の多くは練習試合や遠征に費やし、平日は自宅などで自主練習に汗を流している。

 体格は身長174センチ、体重76キロと、既に父竜治さん(39)と肩を並べる。中学での12本の本塁打は半数以上が公式戦でのもので、勝負強さが際立つ。昨年末から今春にかけての関西大会で2本の2点本塁打を放ってベストナインにも選ばれ、チームの関西ベスト4進出の原動力となったことも評価され、日本代表メンバーに名を連ねた。5月上旬に知らせを聞いた時は「率直にびっくりした」と振り返る。

 送迎や審判などで森田君やチームをサポートする竜治さんを始め、家族の支えも力に。自宅の応接間を〝練習場〟に改造し、小学6年からウレタンボールを打っていて、コロナ禍でも勘を鈍らせることなく練習に打ち込めた。森田君は「日本代表に選んでもらえたことは光栄。たくさんの人に支えてもらっていることに感謝したい」と表情を引き締める。

「感謝忘れず ホームランを」

 「ここぞという時にチームを元気づける打球が打てる選手」と評する長岡徹也監督(53)は「活躍はチーム皆の刺激になり、目標にもなる。世代を代表する選手に育ってほしい」とエールを送る。日本代表入りが決まった時、仲間でありライバルでもあるチームメートからは、口々に「おめでとう」「頑張ってきて」と祝福されたそうだ。

 昨春の約2か月間、腰椎分離症の治療のため、一時的に野球から離れざるを得なくなった。しかしその間、本を読んで打撃論を学んだり、体を傷めないスイングを研究したりと、自主的に探究し、自分自身を見つめ直すきっかけになったという。

 全米選手権は例年、米国や日本などの20チームほどが参加し、予選リーグと決勝トーナメントが行われる。日本代表は優勝の常連で、今年は関東の9人を始め全国の支部から推薦を受けた精鋭が集まる。新型コロナの影響で、まだ開催の可否は分かっていないが、森田君は「全国のすごい選手たちから学び、本場のパワーや速球などを体感できたら」と楽しみにしている。

2021年6月12日付797号2、3面から