【市町村が発令する避難情報の変更点】

 風水害などの災害時に自治体から発令され、住民の行動の目安となる「避難情報」を分かりやすく変更するための「避難勧告等に関するガイドライン」が5月20日に改定された。災害の危険度を表す5段階の警戒レベルの「4」に位置付けていた「避難指示(緊急)」「避難勧告」を「避難指示」に一本化する他、最も緊急性の高いレベル「5」は「緊急安全確保」と名称変更し、ただちに身の安全を確保することが必要な場合に発令されることになる。

 内閣府の資料によると、西日本各地に大きな被害があった2018年7月豪雨などを契機に、避難情報が5段階の警戒レベルに区分された。しかし、19年10月の台風19号(東日本台風)などでは、避難行動の遅れや移動中の被災、高齢者の被災が目立ち、同じ警戒レベル内に位置付けた「指示」「勧告」の区別がつきにくいこともあり、改善の検討が進められてきた。

 伊賀地域では近年、20年10月の台風14号の際に伊賀市の三田・府中地区(一部)、19年10月の台風19号では伊賀市の神戸地区、名張市の箕曲中村に避難勧告が、18年7月の豪雨では伊賀市の3千世帯以上に「避難指示」が発令されている。

 これまでの避難勧告と同じタイミングで発令される「避難指示」は、「危険な場所から全員避難」という行動が求められる。また、レベル3は高齢者などが避難準備を始める目安だったが、避難に時間を要する高齢者や要支援者らが危険な場所にいる場合、迅速な避難を求めるものになる。

 新型コロナウイルス感染症が収束していない現状では、切迫した状況でも避難所への移動がためらわれるケースも考えられるが、名張市の担当者は「指定避難所へ身を寄せることだけが避難ではなく、状況によっては知人や身内の家、身の回りにある安全な建物への避難も選択肢になる。身の安全を第一に考えた行動してほしい」と呼び掛けていた。

2021年5月29日付796号26面から