三重県の伊賀市消防本部は5月18日、名張市消防本部と2024年4月から119番通報を受け付ける通信指令業務の共同運用開始に向けた連携・協力の実施計画案を明らかにした。職員の身分や処遇は現在のままで、今後は両組織で検討委員会を設置し、22年1月に両市間による協定書締結に向け協議を進める。

 消防の連携協力には国からの財政措置があり、名張市では通信指令施設の更新、伊賀市では多額の費用を要するはしご車の分解修理が来年度に控え、両消防組織で実施の機運が高まっていた。共同指令センターの整備には約7億円を見込んでおり、そのうち7割は国の交付金で賄う予定だ。

 計画案ではセンターの整備以外にも、22年4月からを目標に災害時の応援体制強化や予防業務の連携が盛り込まれた。センターの整備や運用は両市で費用を分担し、緊急車両と資機材の購入は両市で保有や配備を調整し、それぞれで負担する。名張市消防本部も今月28日の市議会全員協議会で説明する。

 県によると、県内では09年度から四日市市と桑名市が消防指令センターの共同運用を開始。16年度には菰野町も加わった。津市と鈴鹿市、亀山市でも26年度からの共同運用に向け検討会を設置している。

 伊賀・名張両市では13年度からの消防広域化を目指し、09年3月に協議を始めたが、人事などのデータ管理するシステム導入経費が多額であることや職員の給与格差など課題が解決せず中断。17年度末ごろから通信指令業務の共同運用に向け勉強会を立ち上げていた。