【被害者役などで劇の練習に励むメンバー=伊賀市平野山之下で】

 「手にした電話の向こうには 甘い誘惑ワナがある」。高齢者らを狙った「特殊詐欺」の撲滅を目指すボランティア団体「劇団いが悪徳バスターズ」は、養成講座を受けたメンバーが地域に出向き、劇や替え歌などで啓発活動を続けている。

詐欺団役で劇の練習に励むメンバー=同

 三重県の伊賀市社会福祉協議会では、消費者トラブルの相談が増えていた2006年、被害拡大を食い止めるための人材育成を目的に「いが悪徳バスターズ養成講座」を開講。各種の詐欺や契約トラブルなどについて弁護士らから学ぶ講座を計9回開き、修了者の提案で08年に同団体が発足した。

 現在は40代から80代の13人が、情報共有や新しい劇の準備などに力を注ぐ。市内のいきいきサロンや住民自治協議会の行事などに出向き、「キャッシュカード詐欺」「おばあちゃん助けて詐欺」などについての講話や劇、替え歌を披露。公演回数は昨年末までに169回を数え、今年1月には「小さな親切」運動三重県本部から表彰も受けた。

 08年ごろから被害相談件数は減少の兆しをみせているというが、代表の長瀬義直さん(74)は「コロナ禍でも特殊詐欺は依然として発生し、高齢者らが被害に遭っている。これからも活動を継続したい」と話した。

 問い合わせは同社協企画調整課(0595・21・5866)、または長瀬さん(090・2069・0067)まで。

2021年4月24日付794号1面から