【主宰の故藤井充子さんの写真も収めた「芭蕉伊賀」の終刊号を手にする北出さん=伊賀市役所で】

 三重県伊賀市を拠点に二十余年にわたり発行を続けてきた月刊俳誌「芭蕉伊賀」が252号で終刊となった。ホトトギス同人で主宰の藤井充子さんが、昨年10月に89歳で亡くなり、印刷・編集の協力者が締めくくりの追悼集としてまとめた。

 藤井さんは同市柘植町の生まれ。師事していた俳人・伊藤柏翠さんから「芭蕉を生んだ上野に俳誌の無いのは不思議だ」などと勧めや励ましの言葉を受け、1998年1月に創刊した。251号までの投句者は延べ約6万8000人、掲載した総句数は約27万3000句に上る。

 終刊号はA5判、138ページ。藤井さんの訃報を受け、編集を手伝ってきた地域文芸誌「伊賀百筆」編集発行人の北出楯夫さんと出版元の青山文芸社(同下川原)が追悼文を募り、今年2月に発刊した。非売品で、300冊のほとんどは誌友に配本し、一部は寄贈した近隣の図書館などで閲覧できる。

 藤井さんの人柄について、北出さんは「初歩の人にとても分かりやすく指導していた。できるようになると厳しく教えていた」と振り返り、251号まで全て目を通して「芭蕉伊賀」の足跡を終刊号にまとめた感想を「俳誌発行にかけた熱い思いを肌で感じた」と話した。