【見頃を迎えたシダレザクラ=名張市赤目町長坂で】

 三重県名張市赤目町長坂の延寿院境内にあるシダレザクラが見頃を迎えた。親木の近くで育てていた後継樹には、初となる花が10輪ほど咲き、小さな淡いピンクの花が訪れた人の目を和ませている。

 市天然記念物にも認定された同院のシダレザクラは樹齢400年と推定され、高さ約7メートル、幹回り3メートルほどのエドヒガンという品種。今年は例年より1週間ほど早い22日ごろから開花を始めた。

【後継樹に咲いた花】

 枝の折損や幹の傷みなど樹勢が弱くなってきたこともあり、市内の樹木医の協力を得て、2012年の2月から25本の穂木を採取。岡山県の森林研究所に後継樹の苗づくりを依頼し、13年と18年に届いた後継樹計6本を同院の松本篤明住職(63)らが育てている。

 訪れた同市百合が丘の橋場信夫さん(81)と眞里子さん(81)夫妻は「今年も立派に咲いて見応えがある」と話した。

 例年開催している「お花見コンサート」は、新型コロナウイルスの影響で中止となったが、4月10日までの日没から午後9時までシダレザクラのライトアップがある。

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