【震災当時の新聞を前に黙とうを捧げる集会の参加者=名張市赤目町丈六で】

 東日本大震災から10年となる3月11日、三重県の伊賀地域各地で震災発生時間の午後2時46分、犠牲者への黙とうが捧げられた。

 名張市の赤目ほんまもん広場(赤目町丈六)では10回目となる「さようなら原発3・11集会in名張」が開かれた。市民有志でつくる実行委員会が2012年から毎年開いており、今年は震災翌日の11年3月12日から最大約1か月間の全国紙や地方紙の新聞記事、同委員会事務局の浜本孝江さん(76)が被災地で撮影した写真などを展示したほか、震災や原発を題材にしたDVDを上映。参加者約40人が10年前を振り返った。

 発生時刻を前に浜本さんは「あの当時をもう一度、自分のものとして思い返してほしい」、実行委員長の角谷英明さん(75)は「コロナが蔓延する中でも、大事なことは忘れずにいよう」と呼び掛け、参加者全員が黙とうを捧げた。

黙とうする消防職員=伊賀市緑ケ丘東町で

 伊賀・名張両市役所などでも、職員らが発生時刻に黙とうを捧げた。伊賀市消防本部(緑ケ丘東町)地域防災課に勤務する奥進一さん(61)は、中消防署(当時)に勤務していた10年前、県緊急消防援助隊の第1次部隊として千葉・宮城へ赴き、人命検索などに携わった一人。「大規模災害に備え、想定以上のことを考えておかなければならないと強く感じた。一生忘れない記憶として、当時のことやそこから得た教訓をこれからも伝えていきたい」と話した。

黙とうする市職員=名張市鴻之台1で