【道観塚の前で営まれた法要の様子=名張市赤目町一ノ井で】

 東大寺(奈良市)二月堂のお水取り(修二会)で使うたいまつを寄進している三重県名張市の伊賀一ノ井松明講(杉本陛講長)の講員や市民有志らが3月10日、2月にヒノキを切り出し加工したたいまつを、かつてこの地に住み田地を東大寺へ寄進したと伝わる「道観長者」ゆかりの塚の前へ運び、法要を営んだ。

 この法要は、例年であれば、極楽寺(名張市赤目町一ノ井)から東大寺へ徒歩やバスで5荷のたいまつを運ぶ「松明調進行事」(3月12日)を控え、道中の安全祈願として営まれるが、今年は新型コロナウイルスの影響で、東大寺へ納める時期や方法が決まっていない。

極楽寺から道観塚へと向かう一行

 この日は講員と、行事に協力している市民団体「春を呼ぶ会」、例年道中で一行を迎えている奈良県宇陀市の「笠間の郷を思う会」のメンバーら計40人ほどが参加。一行は午後1時ごろに極楽寺を出発し、南東に約500メートル離れた「道観塚」まで10分ほど歩いた。同寺の中川拓真住職が観音経や般若心経を唱える中、参加者たちは一人ひとり塚に手を合わせていた。