【2021年度名張市一般会計当初予算案】

 三重県名張市は2月22日、2021年度当初予算案を発表した。新型コロナウイルスの影響で市税収入は前年度比6億5104万円(6・4%)減を見込み、一般会計は7億7400万円(2・8%)減の273億4000万円となった。予算規模は過去25年間で前年度に次いで2番目に大きい。3月2日開会の市議会定例会に提出する。

 歳入は、全体の34・8%を占める市税95億2138万円のうち、個人市民税が1億5560万円(4%)減、法人市民税が2億7550万円(35・5%)の大幅減、固定資産税は3年に1度の評価替えの影響で、2億3750万円(4・8%)減をそれぞれ見込む。固定資産税のうち、昨年12月議会で延長可決した都市振興税分は8億300万円。国庫支出金は、国庫補助率が高い小中学校の太陽光パネル設置事業の完了などで5億8810万円(13%)減。

 歳出のうち義務的経費は、人件費が職員の給料カットなどで7・5%減の49億4519万円、扶助費が障害児通所支援事業の利用増などで1%増の72億8237万円、借金返済に充てる公債費は3・9%増の32億6557万円。投資的経費は、40・8%減の15億4589万円。

 市の借金にあたる市債残高は348億6911万円を見込み、市民1人当たり約44・9万円。国が負担する臨時財政対策債を除くと1人当たり約25・8万円。市の貯金にあたる財政調整基金は21年度末見込みで1億4793万円、市民1人当たり1907円。

 主な新規事業は次の通り。

【一般会計】
▼三重国体運営実施事業(4億26万円)
 今秋、市内で開催される5競技の会場設営など。
▼6次産業化施設整備事業(5609万円)
 市内の農業者が建設を計画する加工所、直売所、農家カフェの支援。国に認定申請中。
▼オリンピック・パラリンピック啓発事業(53万円)
 赤目四十八滝渓谷で予定される聖火リレーの警備など。
【特別会計】
▼東山墓園合同追悼所整備事業(2107万円)
 2017年10月の豪雨で崩落した区画に、合葬式墓所を建立する。

 市議会定例会は3月24日までの23日間。一般質問は5、8、9日。

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