【自慢のひょうたん細工を披露する姫野さん=名張市赤目町星川で】

半世紀楽しむ多様な表情

 本格的に作り始めて間もなく半世紀。三重県名張市赤目町星川の姫野正己さん(80)が作り出す多種多様な表情のひょうたん細工は、地域でも評判になっている。自宅横の畑で自ら栽培し、同じ苗や種からでも同じ形のものが採れることがない面白さに毎回一喜一憂している。

 ひょうたん細工の作り方は、まず実を水に漬けて腐らせた中身を取り除き、乾燥させる。次に、刃物を入れず素地の状態を見ながら着色するが、単色ではなく3色から5色の塗り重ねで仕上げるのが姫野さん流だ。

 47年前に現住所へ転居してから作り始めたが、最初に興味を持ったのは、会社の同僚がヒョウタンを育てていたからだった。特に暑い時期には水やりや施肥が欠かせないが、それも日課として楽しみだという。

 12年ほど前からは、理科の授業でヒョウタンの栽培を学ぶ地元の錦生赤目小の4年生が、学校の畑で栽培する時に手伝っている。担当教員の指導もあり、出来上がった個性豊かな作品は、姫野さんの作品とともに、毎年11月に開かれる「市民センター祭」で展示し好評だそうだ。

 尺八や篠笛も作り、和楽器体験の指導や地域ボランティアの活動にも精を出していて、「ヒョウタンは魔除けになるとも言われている。今後もいろいろ作り、地域の人たちや子どもたちに喜んでもらえたら」と話した。

2021年1月30日付788号2面から