【切り出したヒノキを加工する「伊賀一ノ井松明講」の講員ら=名張市赤目町一ノ井で】

 「春を呼ぶ行事」として知られる奈良・東大寺のお水取り(修二会)で使う松明(たいまつ)を毎年寄進している三重県名張市の伊賀一ノ井松明講(杉本陛講長)の講員らが2月11日、樹齢100年超のヒノキを山から切り出し、加工して松明の形にする「松明調製」の作業に汗を流した。

伐採するヒノキの前で法要を営む極楽寺・中川拓真住職

 感染予防のため、例年20人ほど参加している高校生ボランティアは不在だったが、この日は講員と、市民団体「春を呼ぶ会」のメンバーら約70人が参加。午前8時ごろから、極楽寺(赤目町一ノ井)南方の山で樹齢約125年のヒノキを切り出して同寺境内へ運び、法要の後、なたや機械などを使って丸太を加工し、長さ36センチの板状に仕上げていった。

 円柱状に組み上げられた5架の松明は、例年であれば、一般の参加者も同行する3月12日の「松明調進」行事で同寺から東大寺へと運ばれ、翌年のお水取りで使われるが、今年は東大寺側からの要請もあり、調進行事が中止となった。松明は10日の法要の後に同寺で保管し、今後の状況をみて何らかの方法で届けるという。