【利用する子どもの様子を確認する加納院長(右)とスタッフ=伊賀市小田町で】

 子育てと仕事の両立を支援する三重県伊賀市の新たな病児保育室がこのほど、同市小田町の小児科医院「ゆめこどもクリニック伊賀」(加納友環院長)に併設された。市内在住・在勤者の他、「伊賀・山城南・東大和定住自立圏」を形成する京都府笠置町と南山城村、奈良県山添村の在住者も利用できる。

療児保育室の外観=同

 病児保育室は、病気で保育施設や小学校に通えず、保護者の勤務の都合で家庭での保育が困難な子どもを一時的に預かる施設。市は上野総合市民病院(四十九町)内に2001年から設置していた直営の病児保育室「くまさんルーム」を20年11月末で廃止し、同クリニックを運営する医療法人グリーンスウォード(名張市希央台4)に12月から業務委託した。

 新病児保育室は木造平屋建て延べ床面積約110平方メートル。回復期のみの受け入れだった従来と異なり、小児科併設のため急性期の病気にも対応。ガラス戸で完全に仕切ることができる小部屋4室を備え、インフルエンザや水ぼうそう、おたふく風邪などの一部の感染症(新型コロナ除く)にかかった子どもでも預けることができる。

 対象は生後6か月から小学6年生までで、同クリニックの医師が受入可否を判断する。開室は月曜から水曜と金曜の午前9時から午後6時までと、土曜の午前9時から午後5時まで。定員は4人で、料金は市内を含む定住自立圏在住者は世帯の所得によって無料または1000円以内。市外在住者は1000円。

 加納院長は「コロナ禍で、軽い風邪症状の場合でも登園登校の自粛を求められるようになってきた。子どもの急な不調で仕事も休めず困った時、利用してもらえたら」と話した。

 問い合わせは同クリニック病児保育室(0595・24・7605)まで。

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