国の特別天然記念物「オオサンショウウオ」を題材にしたかるたが完成した。名張市職員の川内彬宏さん(35)が会長を務めるかるたを作る会が作成した。【(左写真)オオサンショウウオを題材にしたかるた(右写真)愛好家らとかるたを作成した川内さん=名張市鴻之台1で】

 2020年春、新型コロナウイルス感染拡大のなか、家でできる方法で魅力を発信しようと、川内さんが発案。全国に会員がいる日本オオサンショウウオの会の会報にちらしを折り込んで有志を募ったり、知り合いに声を掛けたりしたところ、市内の小学6年生を含む約10人がメンバーに加わった。川内さんが中心となり読み札の文言案を考え、メールでメンバーと連絡を取り合いながら絵札に使う写真やイラストを集め、約7か月間をかけて完成させた。

「赤ちゃんみたいなかわいい手」
「わかっていない不思議な生態」

44枚ある絵札のうちの1枚(かるたの会提供)

 かるたは「赤ちゃんみたいなかわいい手」の「あ」から、「わかっていない不思議な生態」の「わ」まで読み札、絵札各44枚。「た」は「太郎と花子、巨大おみこし」とし、絵札で岡山県真庭市にある「はんざき大明神」のオオサンショウウオおみこしを紹介。「う」は「ウルトラマンと戦った」とし、テレビ番組のウルトラマンAでオオサンショウウオを題材にした怪獣、ハンザギランについて触れた。

 川内さんは2016年から3年間、市郷土資料館(旧錦生小)に勤務し、併設のプールで隔離保護された交雑種のオオサンショウウオの世話などをするうちに魅了されたという。現在は異動で同館職員ではなくなったが、許可を得て、赤目四十八滝渓谷を流れる滝川などで夜間、個人で固有種を保護するための生息調査を実施している。

 川内さんにとって思い入れが強いかるたは「き」で、読み札は「気持ち悪いと言わないで」、絵札には子どもたちに囲まれるオオサンショウウオの写真を添えた。川内さんは「不気味などと言われる彼らだが、奥が深い不思議な生き物。かるたを通じて子どもから大人まで、興味を持つきっかけになれば」と話した。

 完成したかるたは日本オオサンショウウオの会ホームページ(https://www.giantsalamander.net/)から厚紙などに印刷して自作でき、川内さんが作った解説書も公開されている。