鎮静願う天神さんの「撫で牛」
境内に3体 伊賀・菅原神社

 全国の「天満宮」「天神宮」と呼ばれる神社では、「学問の神」として知られる菅原道真(845‐903)をまつっている。これらの神社の中には、「丑年生まれで、丑の月の丑の日に亡くなった」とも伝わる祭神・道真公の使者として、牛の像が置かれているところもある。丑年の2021年を迎えるにあたって、境内に3体の臥牛像がある伊賀市上野東町の菅原神社(上野天神宮)を訪ねた。【拝殿前の臥牛像に手をかざす直井宮司=伊賀市上野東町の菅原神社で】

 同神社によると、病気平癒などを願って牛の像をなでる「撫牛信仰」によって、境内には氏子有志が献納した像が古くからあったとされるが、戦時中の1944年、供出のため撤去された。その後、地元有志が発起人となって60年に再建した像が拝殿前に、80年に農人町(現在の同市上野農人町)の崇敬者男性3人が寄贈した像が境内南西端に、87年に昭和天皇在位60年を記念して献納された像が楼門前に鎮座している。

 直井清宮司(64)は「秋の上野天神祭に代表されるように、町衆の皆さんを中心に、天神さんに深い思い入れを持っている方が多いことの現れでは」と話す。「新年は、引き続き辛抱強く頑張らなければならない年になるかもしれないが、少しでも鎮静に向けた動きがあるよう祈りたい」と来る年への思いを話した。

滝に現れた赤目牛 地名の由来に 名張

 古くから修行の場として、現在は自然豊かな景勝地・観光地として親しまれる赤目四十八滝(名張市赤目町長坂)。その昔、役行者が滝に向かって修行をしていた時、赤い目の牛に乗った不動明王が現れたという伝説が「赤目」の地名の由来ともなっている。現在は赤い目をした牛の石像が渓谷入り口の霊蛇滝前で入山者を迎えている。

「牛」が出迎える神社・名張

菅原道真公をまつる神社・伊賀

2020年12月26日付786号6、7面から