伊賀市議会の教育民生常任委員会(赤堀久実委員長、委員8人)は17日、現在開会中の12月定例会で否決すべきものとした「市寝たきり高齢者等福祉手当支給条例」の廃止案について採決をやり直し、賛成すべきものとする審査結果をまとめた。同市議会事務局によると、同一会期中に委員会で再採決するのは“異例”だという。【2度目の委員会の採決で条例廃止案に賛成で挙手する議員=伊賀市四十九町で】

 同条例は自宅で寝たきりの高齢者や重度の認知症がある人の介護経費など経済的負担を軽減する目的に制定され、2004年度から年間3万6000円(月額3000円)の手当を支給してきた。19年度は対象者が98人で、総支給額は計約372万円だった。

 廃止理由について、市は市内の施設整備が進み、介護サービスの充実や介護が必要な世帯に対する別の経済的負担軽減策も設けられていると説明。今年度限りで廃止する考えだが、15日の委員会では賛成が2人、反対5人だったのに対し、17日は賛成6人、反対1人で結果が覆った。

 16日に健康福祉部の田中満部長が議会側に追加説明できるよう要請し、17日に同議案について改めて審査した。市議会事務局によると、本会議では同一会期中に議決、または決定した事項は再び審査の対象としない「一時不再議」という原則があるが、市の会議規則には委員会にその規定はないという。しかし、元議会関係者は「今まで聞いたことがない」と驚き、別の元関係者は「よほどの理由がない限りは避けるべき。審議の慎重さを欠いていると、市民に受け止められても仕方ない」と厳しい意見が出た。