道路に設置される交通信号機に魅せられた、伊賀市猪田の小学3年生、竹内玖月君(8)の自宅居間には、実物や関連品がずらりと並ぶ。将来は「信号機を生産する会社を作ること」と大きな夢を語る小さな〝信号機博士”を、両親も応援している。【自宅に並ぶ信号機のコレクションを紹介する竹内君=伊賀市猪田で】

 幼いころから、ドライブ途中に信号機を見つけると気になっていたそうで、形は似ていてもレンズやフードが皆違うのが面白く、大好きになった。今ではひと目見ただけで、メーカー名や型式などが分かるようになったという。

 好きが高じて、本物と同じ動作をする模型を手作りしていたが、今では「本物しか満足しない」そう。父親の允貴さんが、土木関係の知人の紹介で、仮設として使っていた信号機を譲ってもらったり、オークションで収集したりした。今では車両用と歩行者用8基の他、押しボタンなどもある。「電子工作が得意な友人に頼んで、全て電気で自動点滅するよう設計してもらっている」と允貴さん。

メーカーで信号機を見学する竹内君(家族提供)

 母親のあさみさんも、竹内君に側面から協力している。信号機は警察庁の管轄で都道府県ごとに仕様が異なる上に、切り替えも感応式、時差式、押しボタン式などがあり、ランプも電球とLED、材質も金属や樹脂など、実に千種類以上あるとされる。そこであさみさんは、インターネットで調べたそれぞれのメーカーの種類や特徴を整理し、各300ページ2冊分にまとめた。「息子がネットで調べてくれて、私はそれをカラーコピーしただけ」とあさみさん。

資料自作 メーカーへ見学も

 また、允貴さんと2人で訪れた北陸や近畿、東海、関東にある珍しい信号機の写真を1冊のアルバムに整理。正面だけでなく、背面のメーカー名や型式が書かれた銘板も望遠レンズで撮影している。

 「宮城県にある『UFO型信号機』は交差点の真ん中にあって、前後左右が信号機。四角の枠の外側に車両用と内側の歩行者用信号を組み合わせたもので、点灯するとUFOみたい」と竹内君は目を輝かせる一方、「古いランプ式信号機は薄型のLED式に更新されて寂しい」と残念がる。

 2年前、静岡県にあるメーカーを見学した時は、終わった後もその場を離れようとしなかったそうで、「自作の資料を持参したら、工場の人から『懐かしい信号機もきちんと整理されている』と褒めてもらい、すっかり人気者になった」と笑う允貴さん。両親は「これからも夢や興味を広げるために全面的に協力してあげたい」とニッコリ。

 竹内君のコレクションや記録は、動画投稿サイト「ユーチューブ」に「信号機がある家」の題名で公開している。

2020年11月7日付783号3面から