名張市桔梗が丘5番町のプロスノーボーダー、玉田貴らさん(27)がこのほど、全日本スキー連盟の国内強化選手に選ばれた。半円状のコースで技を競う女子ハーフパイプで、2022年開催の北京冬季オリンピック出場を目指し、12月から始まるシーズンに臨む。【(左写真)米国のハーフパイプコースでエアターンの技を披露する玉田さん(提供)、(右写真)昨年12月にあった大会の銀メダルを手にする玉田さん=名張市桔梗が丘5番町で】

 小学5年の時、家族旅行で初めてスノーボードに触れた。インストラクターに誘われ、大会に出場するなど本格的に活動を始めたのは高校生からで、ハーフパイプを始めたのは3年生になってからという遅いスタートだ。

 大学1年の時に出場した大会では障害のあるコースで順位を競う「スノーボードクロス」に挑戦、全国3位という成績を収めたことを機に、プロになった。国際スキー連盟(FIS)主催の大会に出場するようになったが、競技レベルの高さに思うような結果を残せずにいたという。

高さある技を

 3年前、仕事をしながら挑んだ平昌冬季五輪への出場も果たせず、涙をのんだ。「このままではいけない」仕事と競技を両立することに限界を感じたという玉田さんは、同じ年に仕事を辞め、競技1本に絞った。以来、シーズンオフとなる夏は室内ゲレンデのある山梨県や季節が反対のニュージーランドで練習、シーズン本番となる冬季は大会出場を兼ね、米国を拠点に練習するようになった。

 そのかいあって、昨シーズンはさまざまな大会で結果を残し、FISランキングで世界16位内に入り、国内強化選手への条件をクリア。今年7月、連盟から強化選手に認められた時は五輪出場への夢に一歩近づき、とてもうれしかったという。

 海外を渡り歩くことで視野も広がり、自信にもつながっている。体力的に厳しい年齢になった今も技術面が進化しているといい、高さのある技を得意とするなど、「年の割には攻めの姿勢」と笑う。

 オリンピックに出場するには、4人枠のナショナルチーム入りが必須で、今シーズンが正念場だと気を引き締める。来年3月開催の2021FISワールドカップ出場も決まっており、「今のタイミングで強化選手入りができたのはとてもラッキー。最後の挑戦のつもりではいるので応援してほしい」と話した。

2020年11月21日付784号1面から