がん研究や医療従事者への支援となる募金、検診による早期発見・治療の重要さを呼び掛けながら県内全29市町を巡る「生命(いのち)の駅伝」が、11月14日から行われている。新型コロナウイルスの影響で半年遅れでの開催となったが、27日には名張市から伊賀市へ、医療従事者や市民ランナーら13人が約30キロを走った。【名張市立病院前をスタートする参加者たち=名張市百合が丘西1で】

 がんで右足を失うも、がん治療の研究資金を募るために走り続けたカナダの青年の遺志を継いだ「テリーフォックスラン」として1995年に松阪市で始まり、12年前に「生命の駅伝」と改称し、今年で26回を数える。11月初旬、研究支援に充てるための募金箱を県内29市町の公共施設や医療機関、企業などに設置し、各コースを走って募金箱を回収しながら、がん検診の大切さを訴えている。

 実行委員やランナーらはこの日、午前9時前に名張市立病院(同市百合が丘西1)に集合。同病院の藤井英太郎院長から「予防や早期発見の目覚ましい進歩があっても、がんは依然として死亡原因の上位。皆さんの活動が患者さんやご家族の大きな支えとなっている」と激励を受け、「命」と書かれた黄色の旗を携え、同9時10分ごろにスタートした。

 十数年前から参加し、同駅伝実行委員会の顧問を務める、桑名総合医療センター副理事長で病理医の白石泰三さん(67)は出発前、「すぐに生活につながりにくい研究もあるが、先のゴールにつながっていることが研究というものの意義だと思う。医療従事者や行政、市民の皆さんの頑張りや思いを共有しながら走りたい」と話していた。

 同駅伝は14日に三重大学(津市)内からスタートし、29日までの計12日間で計300キロ以上を走る。寄せられた募金は、同大学での今後の研究活動などに充てられる予定。