県立伊賀白鳳高校(伊賀市緑ケ丘西町)で11月24日、経営科の3年生が医薬メーカー「中外医薬生産」(同市ゆめが丘7)にアルコール消毒剤の新商品を企画提案する発表会が開かれた。同社が審査し、スポーツ選手などをターゲットにした商品案が採用された。【消毒液の新商品企画案を発表する生徒たち=伊賀市緑ケ丘西町で】

 同高ではこれまで、食品関係の企業と商品の共同開発に取り組んだことはあったが、同社との連携は初めて。同科の「総合実践」の授業で生徒38人が7月から、コロナ禍で需要が高まるアルコール消毒剤の商品企画をテーマに、同社担当者から指導を受けてきた。商品のコンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、生徒たちが8班に分かれて話し合いを重ね、アイデアをまとめたという。

 この日の発表では、市の花「ササユリ」をイメージした商品や、はちみつ味の口内消毒剤など、斬新なアイデアも提案された。同社役員らが審査し、8案の中から採用したのはオレンジの香りで試合に臨む選手たちをリラックスさせる効果をねらう商品案で、陸上部員1人を含む女子生徒4人が考えた。発表メンバーの1人、宮本春菜さん(18)は「自信はなかったが、選ばれてうれしい」と話した。

 同社は採用した案を基に今年中に商品化を進め、伊賀ブランドへの登録も目指すという。同科では今後、新商品のPR動画やポスター制作などに取り組む。

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