伊賀市一之宮の敢國神社で11月23日、忍術を基にした演武を奉納する黒党(くろんど)まつりがあり、境内で「伝統忍者集団 黒党」のメンバーが刀や鎖鎌、縄などを使ったパフォーマンスを見せた。【演武を披露する黒党のメンバー=伊賀市一之宮で】

ショーに初登場した“忍者犬”「ポメオ」=同

 黒党まつりは平安時代末期、伊賀国の服部氏一族の私的な祭りとして始まったと伝わり、神事に従う者が黒装束を身にまとう「奇祭」として知られた。戦国時代に途絶えたが、1995年に復興。同神社の新嘗祭に合わせて毎年、黒装束のメンバーが演武の奉納を続けている。

 この日は黒井宏光代表(60)ら4人が、縄を使った捕縛術や2つの鎌を使った生け捕り術など解説を交えながら披露。黒井代表が飼う“忍者犬”の「ポメオ」(雄、10か月)も新メンバーとしてショーに初登場した。人気漫画「鬼滅の刃」の主人公の羽織を模した衣装で現れ、参拝に訪れていた親子連れを盛り上げていた。

 演武の後、黒井代表は「コロナ禍で多くのイベントが中止になり、人前で演武を見せるのは今年2月以来だった。技を忘れないよう鍛錬を毎日続けてきたので、今年も奉納出来て良かった」と話していた。

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