伊賀市川西の県道脇に、江戸中期の1726(享保11)年に疫病退散のため建てられたという小さな社がある。近隣で流行した疫病で多くの人が亡くなったため、当時の住民が〝伊賀越え〟をして建部大社(大津市)へ参り、守護札を授けてもらったという。【社に手を合わせる美昌さん(左)と育代さん=伊賀市川西で】

 自分の土地に社を立てた人の子孫が本家と分家計4軒で管理・手入れしてきたが、現在は中林義博さん(58)と中林修司さん(62)の2家族に。両家では毎日手を合わせ、毎月1、15日には供え物もし、平穏な毎日が再び訪れるよう願っている。10月26日には2家族で例大祭を営んだ。

 社の正式名称は分からないが、「たけべさん」「たくいさん」と呼ばれているそうで、義博さんの父・美昌さん(81)と母・育代さん(78)は「家族や地域、日本じゅうの皆が健やかに過ごせるように」と、今日も手を合わせている。

2020年11月7日付783号2面から