11月1日「観阿弥祭」出演

 リズミカルで緊張感あふれる、太鼓の響きと笛の音色―。11月1日午前10時から名張市上小波田の観阿弥ふるさと公園で開かれる「観阿弥祭」(入場無料)に出演する「名張こども能楽囃子教室」の生徒4人は、本番に向けた稽古に余念が無い。【太鼓と笛の合同練習をする(左から)財津君、辻内さん、大石さん、森田さん=名張市美旗町南西原 】

 同教室には現在15人が所属し、毎年6月から月1回、美旗市民センター(同市美旗町南西原)でプロの能楽師から指導を受ける他、市内の民間講師から月1回の補習を受講している。

 毎年、「新春謡曲仕舞大会」や「名張子ども伝統芸能祭り」、民謡「吉泉会」などの舞台に出演。今回は太鼓の財津明宏君(13)と辻内紗月さん(8)、笛を担当する大石初音さん(14)、森田百香さん(14)が出演する。

 教室を運営しているのは「名張こども能楽囃子教室実行委員会」で、2006年の設立以来、観阿弥創座の地である名張で、小中学生らに太鼓と笛の演奏技術を教えている。そうした功績が認められ、このほど「第19回三重県文化賞」も受賞した。

 同実行委の尾本頼彦代表(79)は「日頃の能楽普及活動を県から認めて頂き、非常にありがたい。この14年間で延べ270人が受講し、最長11年間など長く習い続ける生徒が多く、演奏の質が高いことで、全国的にも例が少ない教室」と話す。

 自宅で仕舞を練習する祖母の姿を見て、幼稚園の時から仕舞や太鼓を習い始めたという辻内さんは「本当は笛を習いたかったけど、手が小さかったので太鼓になった」、財津君は「何回練習しても覚えるのは難しい」と話す。大石さんは「皆と呼吸が合った時はとても楽しい」、森田さんは「『ヒシギ』という最も高い音を出すのはとても難しいけど、できた時の達成感は格別」と魅力を語る。

 尾本代表は「ピーク時に25人いた生徒は年々減少しているが、今後も活動を続けていくことで、能楽囃子が子どもたちのかけがえのない財産になれば」と話している。

2020年10月10日付781号5面から