上野天神祭の例大祭が10月25日、伊賀市上野東町の菅原神社(上野天神宮)で行われ、氏子総代や祭事関係者ら約70人が参列した。市街地の計13町が巡行するだんじりや鬼行列は感染拡大防止のため中止となったが、同神社がある上野東町の住民らが拝殿でおはやしの奉納演奏をした。【拝殿で演奏する上野東町の住民ら=伊賀市上野東町で】

 上野東町のおはやしは笛、鉦(かね)、鼓などによる五楽奏で、太鼓の「打込」から「雁と燕」「信夫売」「新神楽」まで15分ほど。だんじりを巡行する他の8町と異なり、2つ並んだ「二連摺鉦(すりがね)」=写真下=と呼ばれる鉦や、三味線が加わるのも特徴だ。関係者によると、巡行中止を受けて同神社から奉納演奏の依頼があったという。

 通常は市街地を巡行するだんじりに乗り込んだ囃子(はやし)方が演奏するが、同神社でおはやしが披露されるのは異例だという。この日午後3時からの神事には囃子方13人が参加し、祝詞奏上や奉納舞の後におはやしを披露した。参拝に訪れた人たちは、境内に響き渡る祭りばやしに聞き入っていた。

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