伊賀市玉瀧の彫刻家、大平和正さん(77)の展示会「『風還元』野外プロジェクト城之越遺跡」(伊賀市文化都市協会主催)が10月2日から11月29日まで、同市比土の国史跡・城之越遺跡で開かれる。【会場に設置した大きな作品のそばに立つ大平さん=伊賀市比土で】

 大平さんは東京都出身。武蔵野美術大学彫刻科を卒業後、造園設計を手掛ける一方、環境をテーマにした石や金属などによる彫刻作品を制作。1974年に横浜から伊賀へ拠点を移し、陶作品も加わったスケールの大きな野外展示の個展を開くなど、数々の反響を呼んできた。なかでも「風還元」シリーズは「土=大地からカタチを立ち上げる」という独自の創造スタイルで表現している。

 今回の展示会は2001年に同市で開いた「『風還元』野外プロジェクト 伊賀・入道谷」の出展作品のうち、「水」を表現に採り入れた作品を中心に14点を再現。古墳時代に水の祭祀が行われたとされる約7600平方メートルの遺跡に、陶、ステンレス、鉄などを素材にした立体造形作品を並べ、壮大な一つの世界を作り上げている。なかには高さ約2・5メートルにもなる作品もある。

 大平さんは「悠久の時に思いをはせながら『風還元』との出会いを楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。

 入園料は一般300円、高校生以下100円、未就学児は無料。時間は午前9時から午後4時半まで。月、火曜休み(祝日除く)。

 会期中の10月16日から18日の午後5時半から同8時半まで、ライトアップした夜間開園がある。

 また、18日午後2時からは特別講演「日本最古の庭〜城之越遺跡」、11月3日午後2時からは大平さんが思いを語る「城之越遺跡は風に還ったか」がある。いずれも先着20人で、10月3日午前10時から予約を受け付ける。

 予約、問い合わせは同協会(0595・22・0511)まで。

2020年9月26日付780号4面から