名張市の国津地区地域づくり委員会は7月31日、地区に住む70歳以上の一人暮らしの高齢者44人に地元で取れたアユを塩焼きにして2本ずつ届けた。受け取った高齢者からは満面の笑みがこぼれた。【(左写真)アユの塩焼き入りの容器を受け取る女性=名張市長瀬で、(右写真)アユを炭火で焼く委員会メンバー=同市神屋で】

 同地区では毎年秋に一人暮らしの高齢者が集まってカラオケなどを楽しむ会を開いていたが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった。

 そこで長瀬太郎生川漁業協同組合の役員でもある委員会メンバーが中心となり、前日までに名張川の上流地域で釣り上げた約100匹の旬のアユを用意。この日、くにつふるさと館(神屋)に区長ら10人ほどが集まり、一本一本炭火で焼いた後、手分けをして配った。

 昨年夫を亡くしたという同市長瀬の女性(86)は「いろいろ考えてくれて、本当に申し訳ない。仏壇に供えた後、いただきます」と笑顔で受け取っていた。同委員会の谷口清二会長(72)は「楽しみにしていた恒例行事ができなくなり残念だが、地元のおいしいアユを食べて頂き、元気を出してもらえたら」と語った。

 市によると同地区の世帯数は今年7月1日現在293世帯で、およそ7分の1が70歳以上の1人暮らし高齢者世帯。高齢化率は同日現在60・3%で、市内最高となっている。