名張市瀬古口の稲荷神社で7月12日、祇園祭があり、牛頭天王とアマビエをあしらった絵札で疫病退散や健康を祈願し、地元小学生が舞を奉納した。生田茂夫宮司が「流行(はや)りの疫病(えやみ)一日も早く、除き払い給え」と祝詞を上げ、集まった約30人の住民らは祈りを捧げた。【(左)舞を奉納する児童、(右)牛頭天王とアマビエが描かれた祈願札(画像の一部を加工しています)=名張市瀬古口で】

 同神社の祇園社は、京都の祇園祭で知られる八坂神社と同じスサノオノミコトを祭る。京都の祇園祭は疫病退散を祈った御霊会(ごりょうえ)が起源とされ、稲荷神社でも影響を受けて始まったとされる。地区の夏祭りとしても親しまれ、例年は竹ようかんやかき氷の販売、射的などの催しがあったが、今年は新型コロナウイルス感染症対策で見送られた。

 今回の状況を受け、生田宮司は疫病退散の祈願札を作り、住民に配布することを発案。札にはスサノオノミコトと同一視される牛頭天王と、疫病を鎮めるとされる妖怪のアマビエの絵を添えた。

 この日の祭典では、神社に届けられた約60枚の絵札に記された祈願者の名が次々に読み上げられた。札は同神社の朱印を押した後、お守りとして祈願者に授与されるという。

 恒例の舞の奉納では、近くに住む箕曲小5、6年生の4人が巫女装束を身に着け、太鼓の音に合わせて榊を手にした両手を広げたり、回ったりして祈りを捧げた。