壊れてしまったおもちゃを無償で修理する「伊賀おもちゃ病院」が、伊賀市総合福祉会館(同市平野山之下)で月1回開かれている。代表の中森克典さん(50)=同印代=は「おもちゃの修理を通じて物の大切さを知ってほしいし、機械の仕組みにも興味を持ってもらえたら」と語る。【持ち込まれたおもちゃの診断の様子】

 2013年に伊賀市社会福祉協議会の広報誌上で修理ボランティアの募集があり、集まった20人で発足。現在は10人が活動している。持ち込まれるのは、樹脂製の鉄道玩具や動くキャラクター人形、ラジコンカーなど電動玩具が多いそうで、早ければ持ち込んだ当日に修理が完了することもあるが、多くは次回開催時に渡される。

 ここ5年間で約400件の修理依頼があり、9割ほどは修理を終えて持ち主の元に返されるという。動かなくなった電車と、スピーカーが壊れたピアノのおもちゃの修理を依頼し、6月の開催日に受け取りに来た伊賀市の家族は「直してもらい、子どもたちもうれしそう」と話した。

 開催は毎月第1土曜(1、5月は第2土曜)の午前9時半から午後3時まで。修理は無料だが、部品の実費負担が必要な場合がある。携帯ゲーム機、ガスガンなどは受け付けていない。また、修理用の部品取りのため、不要になったおもちゃの寄付も募っている。

 問い合わせは伊賀市ボランティアセンター(0595・21・5866=同社協内)まで。

2020年6月27日付774号2.3面から

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