「不思議な花、名を知りたい」

 「4、5年おきに花を咲かせる不思議な植物。名を知りたい」。伊賀市奥鹿野の中野守章さん(73)方の裏庭で、6月中旬に梅に似た白い花が咲いた=写真。中野さんの依頼を受けてYOUが調べたところ、「寄り添う心」の花言葉を持つバイケイソウとみられる。

 20年ほど前、中野さんの父、嘉幸さんが近くの野山から持ち帰って植えたという。移植後は長年大きな葉だけだったが、2011年に初めて花を咲かせた。「なんてかれんで美しいんだ」。当時、病床にあった嘉幸さんを大いに元気づけた。自宅で療養していた嘉幸さんが91歳で他界した15年にも、この植物は再び花を咲かせた。

 今年5月末、妻の智恵子さん(73)は庭の草引きをしながら、「もう花は咲かないのかしら」と植物を観察した。数日後、その気持ちに応えたかのように約1・2メートルの背丈まで伸び、6月15日に3度目の花を咲かせた。

 東京都薬用植物園によると、バイケイソウはユリ科の多年草で山の湿った場所に群生する植物。全体に有毒なアルカロイドを含み、葉の形が似た山菜があるため、誤って食べると食中毒を引き起こすとして注意喚起されている。

 今回、花の名を知った中野さんは「奇麗な花には毒があるのか。でも、咲く年と咲かない年がどう決まるのか、やっぱり不思議だな」とほほ笑んだ。