名張市さつき台2の尾山富夫さん(73)、有美枝さん(73)夫妻が耕す同市八幡の畑で、幼なじみの友人から譲り受けたマメ科のルピナス約80本がすくすくと天に向かって伸び、紫やピンク、白など鮮やかに咲き誇っている。小さなハートがいくつも集まっているような形で、花言葉は「いつも幸せ」。【ルピナス開花を報告する尾山さん夫妻=名張市八幡で】

開花を報告「今までで一番」

 ルピナスは、有美枝さんの小中学校の同級生の生田節子さん(73)が「一番好きな花」と大事に育てていたもので、5年ほど前に生田さん宅を訪れた尾山さん夫妻も「これほど美しい花があるのか」と一目惚れし、種を分けてもらったのだという。

 生田さんは3年ほど前に病で倒れ、現在は市内の介護施設に入所。生田さんの分まで育てようと、尾山さんが肥料の与え方を研究し、年々数を増やしてきた。昨年5月には、満開になったルピナスを生田さんの息子に撮りに来てもらい、施設で写真を見せたところ、「とても奇麗」と喜ばれ、何度も見返していたそうだ。

 しかし今年は、新型コロナウイルスの影響で、月2回ほど会いに行っていた有美枝さんはおろか、家族さえ面会が制限される状況に。有美枝さんは「今年は今までで一番奇麗に咲いたよ。いつもの日常に戻るまで、一緒に頑張ろうね」と思いを語った。

2020年5月30日付772号1面から