昨年10月の台風19号襲来時に外壁などが損壊・剥落した伊賀市指定文化財の伊賀上野城(同市上野丸之内)で、4月末から修復工事が始まった。工期は9月中旬までの予定。【工事用足場が組まれ始めた伊賀上野城の西面=伊賀市上野丸之内で(5月2日撮影)】

 同城を管理する伊賀文化産業協会によると、木造3層の大天守と2層の小天守からなる現在の天守閣は1935年に再建されたもの。正式には「伊賀文化産業城」と呼び、白壁の映える外観から「白鳳城」とも称される。

 今回の工事では、大天守閣西側の破風、北・西・東と城壁内側の漆喰壁の修復と、北側の雨漏り箇所の穴止めを施す予定で、台風などの強風対策として、上層階から順に作業を進めていくという。工費は約1500万円で、損害保険金と、改修のための積立金を充当し、天守閣内に設置の募金箱に寄せられた約19万円分も活用する。

天守閣北面の漆喰壁の剥落箇所

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、足場設置や修復工事に携わるスタッフも、作業の少人数化や休憩時の距離感など、予防対策を心掛けているといい、施工する西澤工務店(滋賀県彦根市)の現場責任者の渡博昭さん(45)は「台風や梅雨の時期を極力避けて、なるべく早く完了したい」と話した。

 天守閣は現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休館中で、登閣はできない。