伊賀市の中心市街地にある上野東町のポケットパーク「さまざま広場」が開園し、桜の花びらを模した屋根が特徴の公衆トイレも供用を開始した。3月28日にあった完成を祝う式典には関係者ら約50人が出席した。【屋根部分の照明で浮かび立つ小公園「さまざま広場」の公衆トイレ=伊賀市上野東町】

 広場は敷地が約340平方メートル。授乳室やパウダールームも備えたトイレは鉄筋コンクリート造一部鉄骨造平屋建ての約66平方メートル。松尾芭蕉の句「さまざまの 事おもひ出す 桜かな」がコンセプトで、総事業は約9500万円に上る。当初の説明では約7千万円だった。便器などの衛生設備や高さ6メートルのシダレザクラ、芭蕉の句碑は地元企業が寄付した。

 式典で岡本栄市長は「利便性だけでなく、この地にふさわしいものを考えて頂いた。私は日本一のトイレができたと思っている」と述べた。工事は昨年5月に着工。ポケットパークを巡っては、住民有志が「十分な話し合いをしないまま場所が決まった」「整備費が高額だ」として隣接地に抗議看板を設置するなど反発も出ていた。

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