新型コロナウイルスの感染者が伊賀地域で7人確認された(4月4日現在)。小中学校などは一部で入学・始業式が延期になり、公共施設は休館、多数のイベントが中止・延期になり、飲食店や小売業などは客足が遠のき大打撃を受けている。そこで伊賀市の岡本栄、名張市の亀井利克両市長が、行政としての取り組みと市民へのメッセージを出した。【岡本伊賀市長(右写真)と亀井名張市長(提供写真)】

感染拡大防止へ適切な行動を要請

 両市長は、手洗いの徹底と咳エチケット、特に「換気が悪い密閉空間」「人が集まる密集場所」「間近で会話や発声などをする密接場面」という「3つの条件(3密)が重なる場を避けるように」と訴えている。

 なかでも岡本市長は「うわさやデマに惑わされず、偏見や差別につながる行為はしないように」、亀井市長は「都市部への不要不急の外出や会食を控えるように」と呼び掛けている。

 また、両市長は感染状況に応じた判断や対応をとることから、市民に理解と協力を求めている。

伊賀・岡本市長「デマやうわさに惑わされないで」

 新型コロナウイルス感染症について、連日報道されています。若い人は感染しても「症状が軽い」「かからない」というようなことを言う人もいるようですが、最近では、若い人でも死亡に至ることもあり、あらゆる世代の人が関心を持ち、責任ある行動をして頂きたいと思います。

 新しい年度のスタートを迎え、卒業や入学、入社、転勤など人の動きが多くなる時期を迎えることから、大学生を始めとする若い人を含め、市民の皆さんには、不要不急の外出をできるだけ避け、一人ひとりが自分自身を守るため、大切な人を守るため、感染を拡大させないために徹底した手洗いや咳エチケットを行い、特に「換気が悪い密閉空間」「人が集まる密集場所」「間近で会話や発声などをする密接場面」という3つの条件(3密)が重なる場を避けるようにお願いします。

 また、高齢者や基礎疾患がある人については、こうした事柄に特に気を付けて頂きたいと思います。

 なお、PCR検査を受けた人は、結果が出るまでは、しっかりと自宅で待機して頂くようお願いします。

 今後も市民の皆さんにホームページや文字放送を通じて、正確な情報を発信します。うわさやデマに惑わされず、偏見や差別につながる行為はしないよう、誰もが感染者、濃厚接触者になりうる状況であることを再認識して、適切な行動をとるよう重ねてお願いします。

 また、毎年恒例の伊賀上野NINJAフェスタ2020が、今年は5月2日から6日に開催を予定していましたが延期となりました。延期後の日程は、9月のシルバーウイークに当たる9月19日から22日までを候補として検討することになりました。詳細は決まり次第報告します。

 3密という状況を避け、「かからない」「広げない」「正しく恐れる」をしっかり留意し、早く新型コロナウイルス感染症が収束するようにしていきたいと思います。

 今後も感染状況に応じて適宜判断しますので、市民の皆さんの理解、協力をお願いします。

名張・亀井市長「都市部への不要不急の外出や会食控えて」

 世界中に猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、今なお、終息を迎えることができない状況です。

 名張市では、3月末まで市が主催するイベントの中止や、市施設の休館を決定させて頂くとともに、3月24日まで市内全小中学校を臨時休業にするという苦渋の決断を致しました。これまでの間、市民の皆さまを始め、保護者や放課後児童クラブなどの関係団体の皆さまの、多大なるご尽力に深く感謝を申し上げます。

 現時点におきましても、依然として予断を許さない状況が続いておりますことから、名張市では、市民の命と安全・安心を守ることを第一に、感染拡大の防止の対策を徹底しながら、情勢変化を見極めた上で、市施設の開館やイベントの実施について、適切に判断し、対応してまいります。

 このような中、4月1日から市施設を開館し、小中学校は4月6日から新学期を再開しておりますが、これらの取り組みがこれからも継続させて頂けますように、市民の皆さまに改めて、3つのお願いをさせて頂きます。

 1つ目は、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」の3つの条件が同時に重なる場を避けて頂くとともに、手洗いとうがいの励行をお願い致します。

 2つ目は、室内で50人以上が集まる会合は避けて頂きますようお願い致します。

 3つ目は、感染の拡大傾向にある都市部への不要不急の外出や会食を控えて頂きますようお願い致します。

 名張市は市民の皆さまや関係機関と連携・協働し、この危機を乗り越えてまいりたいと思いますので、引き続き、ご理解とご協力をお願いいたします。

2020年4月11日付 769号 1、23面から

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