三重県内唯一のホッケー社会人チーム「三重クラブ」に夫婦で所属している、名張市桔梗が丘5番町の公務員、津田明徳さん(26)と、団体職員の志穂さん(30)。2021年の「三重とこわか国体」では地元・名張が競技会場となることから、練習に一層力が入っている。【愛用のスティックを手にする津田さん(右)と志穂さん=名張市百合が丘西5の市民ホッケー場で】

堅実プレーの夫

大学生時代の津田さんのプレー(提供写真)

 岡山県出身の津田さんは中学時代、友人に誘われて競技を始めた。「個人でなく、皆で戦う楽しさ」に魅かれ、MFとして活躍。ホッケーが盛んな地元の瀬戸南高校に進学し、その年に全国高校総体(インターハイ)に出場した。

 天理大学ではDFとして、4年時に大学王座決定戦優勝、日本リーグ2位、全日本選手権優勝などの成績を残した。名張市に入庁後、クラブのMFとして活動し、以来堅実なプレーでチームの信頼を得ている。

突破力・決定力の妻

昨年、岐阜県各務原市であった社会人大会でプレーする志穂さん(同)

 ロンドン五輪代表選手だった志穂さんは、「ホッケーの町」として知られる島根県奥出雲町出身。小学4年からホッケーを始め、中学2年の時に全国優勝、地元の強豪・横田高校でも全国制覇を経験し、U18日本代表のキャプテンも務めた。天理大学ではU21日本代表、フル代表の一員としても活躍。ポジションはFWで、ドリブル突破や決定力あるプレーなどは「野性的」だと笑う。

 大学卒業後は、南都銀行ホッケー部「シューティングスターズ」のエースとして6年間在籍。全国大会優勝の他、奈良県選抜として国体優勝も果たした。

 ロンドン五輪では9位と健闘したが、「相手が体格や技術力で優っていて結果を出せなかった」と悔しさが残ったという。現在は県体育協会の職員として働く傍ら、国体へ向けて週に4日、クラブで汗を流す。

 昨年3月に結婚したばかりの2人は、今年9月にある全日本社会人ホッケー選手権にそろって出場予定。「国体を機に、自分たちがそうだったように、ホッケーが続いていく環境をつくっていきたい。大好きなホッケーをもっと広げ、『ホッケーのまち』として名張がもっとメジャーになれば」と夢を語った。

三重クラブ

 社会人チームの三重クラブは1975年に発足、休止を経て2014年に再始動。トップチームに男子約30人、女子約20人が所属。鈴鹿市を拠点に活動していたが、昨年、名張市にホッケー場が完成したことを機に、同市でも週に数回練習。また、教室を開くなどして子どもたちにも指導している。

2020年3月14日付 767号 1面から

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